『コンセプトの無さがミスコンセプトを誘う映画』
全体のコンセプトが全く見えない。
海洋生物の生態を無視した編集で何を伝えるつもりなのだろうか?たとえばカツオの群れが高速で移動しているシーンに続くのはイルカの群れが捕食のために水上を飛び跳ねているシーン。普通に見ればカツオはイルカから逃げているようにしか見えない。イルカがカツオのような大型魚類を補食するとは知らなかったので見入ってしまったが、実はこの二つのシーンは全く関係の無いものだった。
アシカが深い海から海面を目指して上昇している、海面に達したアシカの頭が移る次のシーンはなんと波打ち際、このシーンをつなげることに何の意味があるのだろうか?このような連続性のないシーンが延々と展開されている。
巨額の費用と膨大な時間を使っているのなら対象の生態を熟知した上でそこからメッセージを送るべきなのに、子供が見たらイルカはカツオを食べると思い込んでしまうようなミスコンセプトを送り出している。
中身が無いなら観光雑誌のようなひたすらきれいな画面を並べてくれればそれなりに満足するのに、全体は濁った色調で、はっとするような画面も出てこない。 おざなりに作られた前半から、とってつけたような動物愛護とエコロジーのお説教につながり、見ただけ時間の無駄だった。
今度はナショナルジオグラフィックスのDVDを見て、口直しをしなければ。