『カメラマン排斥運動したい気分だが……』
佐内正史の写真「ヘンゼルとグレーテル」、雰囲気はいいが、ミスショットが実に多い。わざわざ撮影技術をチェックする気はない。綾瀬はるかが見たいだけ。が、表情を見ようにもピントが合っていないのだから、嫌でも気がつく。
今回最も“アップ”の写真(18枚目) : 斜めからのポートレートはレンズに近い方の目にピントを置くのが大原則。なのに、これは“左横顔の右目ピント”になっている。陰になった側の顔のみくっきり、見えている側はピンぼけ。じっとは見られない写真になってしまった。13枚目も同様。
“尻餅”の写真(22枚目) : ピントは前に放り出した太ももの上。頭と胴体は後ろに動いたのに、元のしゃがんでいた位置からピントは送らず、そのままシャッターを切ったらしい……
あと3、4枚、“尻餅”同様に顔にさえピントが合っていないのやら手ブレやら。そう見ていくと、最後近くの1枚も分かっていての“ブレ”かどうか、あやしい。
手だけや物だけではなく顔が写っているのは、表紙&裏表紙を加えても30枚足らず。つまり、「何となく」ではなく、具体的に「こういう撮り損ね」といえる分だけでも凡そ4枚に1枚ある。
「『交差点days』のジャケット写真もこのカメラマン」と知れば、ため息をつくファンも多いのでは? 私も「なんで顔が影になって、目の周りが暗い写真を使うのか」とがっかり。あの健康的な綾瀬はるかが、“お岩さん”か病み上がりに見える。
『かきのたね』『たべるきしない』のビデオ撮影も担当していて、本来の活躍の場はグラビアやポートレートではないらしい。それで、ありきたりでない写真も撮れるのかもしれないが、ここまではっきり欠点を出されると歓迎しきれない。
※ちなみに同じカメラマン撮影の「安倍なつみ写真集」の読者評にも「ピンボケ写真がいくつもある」の指摘がある。
また、他の人が撮った「ジェットコースターガイド」でも、よりによって冒頭の写真が、典型的な“中抜け”。右寄りにいる綾瀬はるかではなく、画面中央で何メートルも奥、壁の手前あたりにピントが合っている。「ヘンゼル…」にしろ「ジェットコースター…」にしろ、編集段階でチェックされずに読者に届くのだから、カメラマンだけではなく編集者にも問題ありなんでしょうね。
6ページにわたるインタビュー「A to Z」はありがたかった。家庭に関しては、「広島の農家出身」ぐらいしか知りませんでした。読んでみると、「しっかりした家庭に育った、きまじめなお嬢さん」という一面があるような気がしてきました。
「ドラマの中とちがって普段はお茶目・天然ぼけ……」というイメージがあるのに、ナレーションや歌などちゃんとしたレベルにまで仕上げてくるのが以前から不思議でした。が、これでかなり納得。
買ったこと自体は失敗ではなかったと思う。綾瀬はるかをめいっぱい取り上げてくれたことでは、出版元に感謝。